青年期における心理社会的問題の概要

執筆者:Sharon Levy, MD, MPH, Harvard Medical School
レビュー/改訂 2020年 9月
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    人生のこの青年期という段階においては,心理社会的障害の発生頻度が高いということを臨床医は認識しなければならない。精神障害のスクリーニングは青年の健康管理におけるルーチンの検査と考えられる。うつ病が多くみられ,積極的にスクリーニングを行うべきである。自殺はまれ(5/100,000)であるが,希死念慮はよくみられ,いくつかの研究によると10%もの青年が自殺を考えたと報告している。不安は頻繁に青年期に発現し,気分障害および破壊的行動障害(例,反抗挑発症素行症)も同様である。思考障害(精神病)の個人は,青年期にしばしば「精神病的変化(psychotic break)」を呈する。摂食障害は特に女子においてよくみられる。患者によっては,驚くべき努力を払い摂食障害の症状を隠していることがある。

    青年との間に率直な信頼関係を築いている臨床医であれば,しばしばこれらの問題を同定し,治療関係を構築し,実際的な助言を提供することができ,必要な場合には,より専門性の高い治療を受けるよう患者を説得することも可能となる。

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