女性性器切除

執筆者:Alicia R. Pekarsky, MD, State University of New York Upstate Medical University, Upstate Golisano Children's Hospital
レビュー/改訂 2020年 12月
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    女性性器切除はアフリカの一部(通常北または中央アフリカ)において日常的に行われており,地域によっては文化の一部として深く根づいている。中東の一部地域や世界のその他の地域でも行われている。性の喜びを経験した女性は制御できないとみなされ,敬遠されて結婚できなくなるために行われるとされている。

    切除を受ける女児の平均年齢は7歳であり,切除は典型的には麻酔なしで行われる。世界保健機関(World Health Organization:WHO)が定義した女性性器切除には主に以下の4種類がある:

    • I型:陰核切除:陰核の一部または全切除,まれに陰核周囲の皮膚ひだ(包皮)のみ切除

    • II型:切除:陰核および小陰唇の一部または全切除,大陰唇の切除を伴う場合と伴わない場合がある

    • III型:陰部閉鎖:月経と排尿のための小開口を残して陰唇の切開と再建により封鎖を形成し腟開口部を狭小化する

    • IV型:その他:医療以外の目的で女性性器に行われるあらゆるその他の有害な処置(陰部の穿刺,ピアス,彫り物[切開],擦過,焼灼)

    性器切除の後遺症として,術中または術後の出血,感染症(破傷風を含む)などがありうる。陰部封鎖された女性には,反復性の尿路および/または婦人科系感染症および瘢痕化の可能性がある。女性性器切除後に妊娠した女性は,分娩時に重大な出血を来す可能性がある。精神的な後遺症が重症となりうる。

    女性性器切除は,この慣習に反対してきた宗教指導者の影響や,一部地域社会において高まりつつある抵抗により,減少しているものと考えられる。

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