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レッグ-カルベ-ペルテス病

執筆者:

Frank Pessler

, MD, PhD, Helmholtz Centre for Infection Research

レビュー/改訂 2020年 10月
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レッグ-カルベ-ペルテス病は5~10歳で最も発生率が高く,男児により多くみられ,通常は片側性である。約10%の症例が家族性であるが,一因となる遺伝子異常は同定されていない。

レッグ-カルベ-ペルテス病の特徴的症状は股関節痛および歩行障害(例,跛行)であり,一部の小児は膝関節痛を訴える。発症は緩徐であり,進行は遅い。関節の動きが制限され,大腿筋が萎縮することがある。

診断

  • X線

  • 通常はMRI

レッグ-カルベ-ペルテス病は症状に基づいて疑う。X線を通常行い,必要であればMRIを行い診断および病変の範囲を確定する。初期のX線は,正常であるか最小限の扁平化しか示さないことがあるため,診断に役立たないことがある。後にX線で大腿骨頭の断片化(透亮部および硬化部を含む)が示されることがある。

両側性または家族性の症例では,予後および至適管理法が異なるので,遺伝性の骨格疾患(特に多発性骨端異形成症)を除外するために全身骨X線検査が必須である。さらに, 甲状腺機能低下症 診断 甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの欠乏である。診断は典型的な顔貌,嗄声および言語緩徐,乾燥皮膚などの臨床的特徴,ならびに甲状腺ホルモン低値による。サイロキシン投与などにより管理を行う。 ( 甲状腺機能の概要も参照のこと。) 甲状腺機能低下症は年齢を問わず生じるが,特に高齢者でよくみられ,その場合症状が軽微で認識しにくい可能性がある。甲状腺機能低下症は以下に分類される: 原発性:甲状腺の疾患に起因する... さらに読む 診断 鎌状赤血球貧血 診断 鎌状赤血球症( 異常ヘモグロビン症)は,ほぼ黒人だけに生じる慢性溶血性貧血である。ヘモグロビンS遺伝子がホモ接合性に遺伝することによって生じる。鎌状の赤血球は血管の閉塞を引き起こし,溶血を起こしやすいことから,重度の疼痛発作,臓器虚血,および他の全身性合併症につながる。急性増悪(クリーゼ)が頻繁に起こることがある。感染症,骨髄無形成,または肺病変(急性胸部症候群)を急性発症し,死に至ることがある。貧血がみられ,通常は末梢血塗抹標本で鎌状... さらに読む 診断 ,および外傷を除外する必要がある。

治療

  • 安静および固定

  • ときに手術

レッグ-カルベ-ペルテス病の整形外科的治療としては,長期の床上安静,mobile traction,三角巾,外転ギプスおよび外転副子による大腿骨頭の包み込みなどがある。一部の専門家は,内固定を併用する転子下骨切り術および早期離床を提唱している。ビスホスホネートは初期の臨床試験では効果的であったが,さらなる研究が必要である。

無治療の場合,経過は通常長期化するが,自然治癒する(通常は2~3年)。疾患が最終的に沈静化した際,大腿骨頭および寛骨臼に残存する歪みが二次性の変形性関節症の素因になる。治療を行えば,後遺症はより軽度になる。診断時に大腿骨頭の破壊が比較的軽度である幼児および小児は,転帰が最も良好である。

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