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経皮および腟リングによるホルモン避妊法

執筆者:

Frances E. Casey

, MD, MPH, Virginia Commonwealth University Medical Center

レビュー/改訂 2020年 5月
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経口避妊薬(OC)に使用されるものと同様のquick-start protocolを,経皮(パッチ)および腟リングによる避妊法で用いることができる。どちらの避妊法も月経の初めの5日間以外であればいつからでも開始でき,7日間は同時に他の避妊法を使うべきである。

経皮避妊法

20cm2経皮パッチは,1日にプロゲスチンのノルエルゲストロミン(norelgestromin)(ノルゲスチマート[norgestimate]の活性代謝物)150μgとエチニルエストラジオール20μgを7日間にわたり体循環に放出する。1週間後,パッチを外し,新しいパッチを皮膚の異なる部位に貼付する。パッチ3枚を使用後,4週目はパッチは使用せずに消退出血を起こさせる。

エストロゲンおよびプロゲスチンホルモンの血中値はOCよりもパッチの方がはるかに一定である。全体として,パッチの避妊効果,出血の発生率,および有害作用はOCのものと同様であるが,毎日の服用でなく週毎に貼付するため,患者のアドヒアランスが良好となりうる。パッチは体重90kgを超える肥満女性では効果が低くなることがある。

新しいパッチに貼りかえるべき日から2日以上経った場合,7日間は他の避妊法を同時に用いるよう助言すべきである。

腟リングによる避妊法

腟リングは柔軟で,軟らかく,透明である。以下の2種類のリングが利用可能である:

  • 1日にエチニルエストラジオール(エストロゲン)15μgとエトノゲストレル(etonogestrel)(プロゲスチン)120μgを放出し,毎月交換する必要がある1カ月用リング

  • 1日にエチニルエストラジオール(エストロゲン)13μgとセゲステロン酢酸エステル(segesterone acetate)(プロゲスチン)150μgを放出し,1年に1回だけ交換すればよい1年用リング

どちらのタイプのリングも,典型的には3週間挿入したままにし,その後1週間抜去した状態にして,消退出血を起こさせる。

腟リングから放出されるホルモン薬は腟上皮から吸収される。腟リングの使用により,ホルモンの血中値は比較的一定となる。

女性は自分でリングを挿入し抜去する;医師による装着は必要でない。

腟リングでの避妊効果および有害作用はOCのものと同様であるが,毎日の服用ではなく月毎に挿入するため,アドヒアランスが良好となりうる。

女性が消退出血のための週ではないときに腟リングを抜去したいと望む場合がある。しかしながら,リングが3時間以上抜去された場合,女性には7日間は同時に他の避妊法を用いるように助言すべきである。

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