眼瞼腫瘍

執筆者:James Garrity, MD, Mayo Clinic College of Medicine and Science
レビュー/改訂 2020年 7月
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    眼瞼の皮膚は良性および悪性腫瘍増殖の好発部位である。

    眼瞼黄色腫

    眼瞼黄色腫は,よくみられる脂質物質から成る黄白色で扁平なプラークの良性沈着であり,上下の眼瞼の皮下に発生する。一部の眼瞼黄色腫では脂質異常症がみられるが,ほとんどの症例ではみられない。診断は病変の外観による。眼瞼黄色腫の治療は必要ないが,審美上の理由から眼瞼黄色腫を摘出してもよく,基礎疾患である脂質異常症は治療すべきである。

    基底細胞癌

    基底細胞癌はしばしば眼瞼縁に発生し,画像にみられるように,典型的には内眼角と頬上部の眼瞼縁に睫毛の喪失を伴う。転移はまれである。生検で診断を確定する。治療は,従来の手技またはMohs手術による外科的切除である。

    その他の悪性腫瘍

    その他の種類の悪性腫瘍は比較的頻度が低く,扁平上皮癌,皮脂腺癌,黒色腫などがある。眼瞼腫瘍は,慢性眼瞼炎または慢性霰粒腫に類似することもある。したがって,慢性眼瞼炎,慢性霰粒腫,または同様の病変が初期治療に反応しない場合は,生検を行うべきである。

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