自由生活性アメーバの概要

執筆者:Richard D. Pearson, MD, University of Virginia School of Medicine
レビュー/改訂 2020年 11月
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    自由生活性アメーバは,土壌または水中で独立して生息する原虫であり,ヒトまたは動物の宿主を必要としない。腸管感染症の一般的な原因で寄生性アメーバである赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)とは対照的に,疾患の原因となることはまれである(アメーバ症)。病原性の自由生活性アメーバは,Acanthamoeba属,Balamuthia属,Naegleria属,およびSappinia属のいずれかに含まれる。

    以下の3つの主要な症候群がみられる:

    Acanthamoeba属およびBalamuthia属原虫は,易感染者では皮膚病変または播種性疾患も引き起こす可能性がある。

    アカントアメーバ(Acanthamoeba)によるアメーバ性角膜炎は眼に限局し,外用薬で治療する。肉芽腫性脳炎と原発性アメーバ性髄膜脳炎は,通常は死に至る疾患であるが,ミルテホシン(miltefosine)を他の薬剤と併用する治療で生存した患者もいる。

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