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Moraxella catarrhalis感染症

執筆者:

Larry M. Bush

, MD, FACP, Charles E. Schmidt College of Medicine, Florida Atlantic University;


Maria T. Vazquez-Pertejo

, MD, FACP, Wellington Regional Medical Center

レビュー/改訂 2020年 7月
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Moraxella catarrhalisは,耳および上下気道に感染症を引き起こすグラム陰性球菌である。

M. catarrhalisBranhamella catarrhalisとしても知られる。

M. catarrhalisは以下の原因となることが多い:

M. catarrhalisの定着率は年齢に依存する。健康成人の約1~5%で上気道への定着が認められる。上咽頭へのM. catarrhalisの定着は,乳児期を通してよくみられ,冬期に増加することがあり,急性中耳炎の危険因子である;早期の定着は反復性中耳炎の危険因子である。定着率にはかなりの地域差がある。これらの地域差には,生活条件,衛生状態,環境因子(例,家庭内での喫煙),集団の遺伝学的特性,宿主因子,その他の因子が寄与している可能性がある。

この細菌は,気道内の定着部位から感染部位へと連続的に広がるようである。

M. catarrhalisによる中耳炎,急性もしくは慢性副鼻腔炎,または肺炎に特有の病理学的特徴は認められない。下気道疾患の患者では,咳嗽の増加,膿性痰の分泌,および呼吸困難の増悪がみられる。

このグラム陰性球菌はNeisseria属細菌に類似するが,感染した体液または組織での培養により菌を分離できれば,ルーチンの生化学検査で容易に鑑別可能である。

現在では全ての菌株がβ-ラクタマーゼを産生する。一般にβ-ラクタム系薬剤/β-ラクタマーゼ阻害薬,スルファメトキサゾール,テトラサイクリン系,広域スペクトル経口セファロスポリン系,アミノグリコシド系,マクロライド系,およびフルオロキノロン系に感性である。

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