POEMS症候群

(クロウ-深瀬症候群;高月病;PEP症候群)

執筆者:Jennifer M. Barker, MD, Children's Hospital Colorado, Division of Pediatric Endocrinology
レビュー/改訂 2019年 6月
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POEMS(多発神経障害[polyneuropathy],臓器腫大[organomegaly],内分泌障害[endocrinopathy],単クローン性免疫グロブリン血症[monoclonal gammopathy],皮膚変化[skin changes])は非自己免疫性の多腺性機能不全症候群である。

POEMS症候群はおそらく,形質細胞疾患に起因する循環血液中の免疫グロブリンによって引き起こされる。循環血液中のサイトカイン(インターロイキン1-β,インターロイキン6),血管内皮増殖因子,および腫瘍壊死因子αも増加する。

患者には以下がみられる場合がある:

POEMS症候群のその他の症候としては,浮腫,腹水,胸水,乳頭浮腫,および発熱などがある。POEMS症候群の患者の約15%がキャッスルマン病(リンパ増殖性疾患の一種であり,HIVまたはヒトヘルペスウイルス8型感染に関連する病型もある)を合併する。

病態生理が不明なその他の症候群と同様に,POEMS症候群は一連の症状および徴候に基づいて診断される。基準は,多発神経障害および単クローン性異常タンパク血症の存在に加え,本疾患のその他の症状のいずれか2つが認められることである。

POEMS症候群の治療

  • 放射線療法

  • 化学療法と造血幹細胞移植の併用または化学療法単独

POEMS症候群の治療では,骨病変または骨髄病変に対して放射線療法または化学療法を行い,ときにそれに続いて自家造血幹細胞移植を行う(1)。5年生存率は約60%である。

治療に関する参考文献

  1. 1.Dispenzieri A: POEMS syndrome: 2017 update on diagnosis, risk-stratification, and management.Am J Hematol 92:814–829, 2017.doi: 10.1002/ajh.24802

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