特発性過眠症

執筆者:Richard J. Schwab, MD, University of Pennsylvania, Division of Sleep Medicine
レビュー/改訂 2020年 6月
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特発性過眠症は,日中に過度の眠気がみられる状態で,長時間の睡眠を伴う場合と伴わない場合があり,情動脱力発作,入眠時幻覚,および睡眠麻痺がみられない点でナルコレプシーと鑑別される。

睡眠障害または覚醒障害を有する患者へのアプローチも参照のこと。)

特発性過眠症の特徴はよく把握されていない。原因は中枢神経系の機能障害と推定される。

日中の過度の眠気が主症状である;睡眠時間は長くなることもあれば長くならないこともある。

特発性過眠症の診断

  • 病歴または睡眠日誌

  • 睡眠検査

長時間の睡眠を伴う特発性過眠症では,病歴または睡眠日誌から夜間睡眠が10時間以上であることがわかる;長時間の睡眠を伴わない特発性過眠症では,夜間睡眠は6時間以上10時間未満である。いずれの場合も,睡眠ポリグラフ検査でその他の睡眠に関する異常所見はみられない。睡眠潜時反復検査では,睡眠潜時が短く(8分未満),レム睡眠期が2回未満である。

特発性過眠症の治療

  • ナルコレプシーの治療と同様

特発性過眠症の治療はナルコレプシーの治療(例,モダフィニル)と同様であるが,情動脱力発作に対する薬剤は不要である。

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