先天性嚢胞性異形成腎

執筆者:Enrica Fung, MD, MPH, Loma Linda University School of Medicine
レビュー/改訂 2019年 12月
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    先天性嚢胞性異形成腎は,後腎の形成異常または先天性閉塞性尿路疾患を含む先天奇形の幅広いカテゴリーである。

    嚢胞性腎疾患の概要も参照のこと。)

    先天性嚢胞性異形成腎では,片側または両側の腎臓が侵される。嚢胞性異形成腎は孤立性先天異常の場合も,奇形症候群の一部(他の臨床的特徴と関連―嚢胞性腎疾患の分類の表を参照)の場合もある。関連する尿路異常には,腎盂尿管移行部および尿管膀胱移行部の閉塞,神経因性膀胱,尿管瘤,後部尿道弁,プルーンベリー症候群(腹壁筋の欠損,尿路異常[例,尿管拡張,膀胱および尿道拡大],および両側性停留精巣の3主徴)などがあると考えられる。

    症状と徴候は,腎実質の保存の程度および発生が片側性または両側性かによって異なる。ある程度の腎機能不全または腎不全が発生することがある。先天性嚢胞性異形成腎は,一般的に出生前または幼児期の超音波検査で発見される。

    予後の予測は,残存する機能的腎実質の定量化が不可能であるため,非常に困難である。治療は関連する泌尿生殖器異常に対する外科的な是正と,腎機能不全または腎不全が存在する場合は腎代替療法による。

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