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Dr. Youdim

座っている時間を減らして長生きに:日々の生活に健康的な習慣を取り入れる5つの方法 -- コラム

2017/05/10 Dr. Adrienne Youdim, MD FACP, Associate Clinical Professor of Medicine, UCLA David Geffen School of Medicine, Cedars Sinai Medical Center

この記事を読んでいる皆さんは今座っているでしょうか。成人の方の多くは、仕事でも家庭でも1日の大半を座って過ごしていることでしょう。

私たちはみんな、昔よりも座っている時間が多い生活を送っています。現代は便利な時代で、パソコンの画面を通して友人に会うこともできれば、オンラインで洋服を注文したり、玄関先まで食料品を配達してもらったりすることもできます。ただ、私たちの体は毎日一定量のエネルギーを消費しなければならないようにできているため、十分なカロリーを燃焼しないとリスクが生じることになります。

研究から、座っていることが多い生活をしていると肥満につながり、それが心臓病糖尿病、がんおよび全死亡を含めた多数の致死性の疾患を招くことが確認されています。また、メタボリックシンドロームのリスクも生じます。これは、ウエスト周囲径が大きい(男性では約100 cm以上、女性では約90 cm以上)ことに加えて、高血圧、前糖尿病または糖尿病、中性脂肪高値、高密度リポタンパク質(HDL、別名「善玉」コレステロール)低値のうち2つ以上に該当する場合をいいます。

体重の増加に悩んでいない方でも、運動が足りないと健康に悪い影響があります。また、座っていることが多い生活を送っていると、認知機能の低下、うつ病をはじめとする健康面のリスクが生じることも確認されています。

悪い知らせはここまでです。さて、いい知らせに移りましょう。1日に7分間だけでも適度な運動をすれば、死亡率が下がることが報告されています。コーヒーを淹れるのと同じ時間で、1日中座っていることによる影響を打ち消す大きな一歩を踏み出すことができるのです。もっと運動の時間がとれれば(1週間に150分から300分)理想ですが、「ちりも積もれば山となる」です。

このことを頭に入れて、日々の生活に少しの運動と健康的な習慣を取り入れる5つの方法をみていきましょう。

1. 仕事をジムとして活用する

運動するのに高価なジムの会員になる必要はありません。1日のなかでちょっとした休憩時間を設けるだけでいいのです。電話にタイマーを設定し、1時間ごとに立ち上がって動くようにしましょう。階段を何階分か上り降りしたり、駐車場を一周りしたりします。

多くの雇い主が、健康的な職場環境がもたらす恩恵を実感しています。活動的な従業員の方が生産性が高く、長期的な医療コストが低いことを示す研究結果があります。スタンディングデスクや、デスクに収まる小型自転車を導入している企業もあります。勤め先の企業がこの種の設備を提供しているのであれば、迷うことなくそれを活用しましょう。そうでなければ、まずは相談してみましょう。

2. 10分早く起きる

分かっています。1時間早く起きてトレーニングをこなす決心はまだついていないでしょう。でも10分早く起きることどうでしょうか。日常生活で運動をする時間がとれないのであれば、アラームを少しだけ早い時間に設定して、1日が慌ただしくなる前に少しだけ運動するようにしましょう。

ただし、睡眠の重要性を軽視してはいけません。研究により、睡眠不足と肥満および糖尿病との間に密接な関係があることが明らかにされています。最低でも6時間は眠るようにしてください(多くの人はもっと睡眠が必要です)。運動のために早起きをするなら、就寝時間も少しだけ早くしましょう。

3. お弁当にする

毎日の健康状態を改善するのに何か1つやるとしたら、お弁当にすることです。通常レストランで出てくる食事には、1日に必要なカロリーの3分の2以上が含まれています。サラダにしたとしても、高カロリーのドレッシングとトッピングで帳消しになってしまうこともあります。カロリー摂取量を調節するには、お弁当にするのが簡単な方法です。

そうしたうえで、テイクアウトのごはんを買いに行っていた時間を使って、昼食時に15分間歩きに行きましょう。1時間ごとに少し歩いて5分間の休憩をとるようにすれば、1日に約1時間、体を動かす時間が増えることになります。

4. 一番のモチベーションになるものを見つける

仕事が終わる頃には疲れ切っているという人がほとんどです。家に帰ったら運動しようとどんなに強く思っていても、玄関に入った瞬間にまったくやる気がなくなってしまうことはよくあることです。

そこで重要なのが、モチベーションになるものを見つけることです。見たくてたまらないテレビ番組があるのであれば、トレッドミルやエリプティカルトレーナーで走っている時間以外は見ないようにするのです。トレーニング後の気分を毎回記録しておけば、少しでも運動するとどれだけ気分がよくなるかを忘れないでおくことができます。ほかの人のエネルギーが活力になるのであれば、フィットネスクラスに参加したり、言い訳ができないようにトレーニング仲間を見つけたりしましょう。

5. 体を動かす趣味を探してみる

体を動かすといっても、ジャンピングジャックをやったり、エアロバイクをこいだ時間を記録したりする必要はありません。ダンス、ガーデニング、釣り、ロッククライミングやボーリングなど、何か体を動かすもので好きなものがあれば、それに時間を費やすことによって健康面で大きな効果があります。効果が出れば、続けやすくなるでしょう。いったん始めたら、まずは習慣化するようにすると、毎日時間を見つけてやる気を起こすのがどんどん楽になっていきます。

おや、まだ座っているのですか。さあ!

翻訳: TransPerfect