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ひじの外傷

執筆者: Paul L. Liebert, MD, Private Practice, Tomah Memorial Hospital, Tomah, WI

ひじにつながっている腱に外傷が起こる場合があります。

上腕骨外側上顆炎

上腕骨外側上顆炎(テニス肘)は、手のひらと反対側に手を後方に反らすときに伸ばす腱の炎症です。

  • ひじと前腕後面の外側に痛みが生じます。

  • 通常は冷却、安静、鎮痛薬、エクササイズが有効です。

前腕の筋肉がひじの外側に付着している部分に繰り返し負荷がかかると、痛みが生じることがあります。上腕骨外側上顆炎は、テニスでバックハンドのレシーブを何度も行うと起こります。他の動作(ボートこぎ、ウエートを使った前腕のカール、ネジ回しを何度も力いっぱいに回す動作など)によって、外側上顆炎が起こる場合もあります。

テニス選手が上腕骨外側上顆炎を起こしやすい要因には、肩や前腕の筋肉が弱い、ラケットのガットの張りが強すぎる、ラケットが短すぎる、ラケットの中心(スイートスポット)でボールをとらえていない、濡れて重くなったボールを何度も打ったなどの状況があります。また、バックハンドでボールを打つときに手首が曲がるフォームになっていると、上腕骨外側上顆炎が起きやすくなります。

ひじの痛み

テニス肘とゴルフ肘では、ひじと前腕の異なる位置に痛みが起こります。

症状と診断

手の甲側に手首を反らすと前腕の外側が痛みます。痛みは、ひじ周辺から前腕の中ほどにかけて起こります。前腕の筋肉に負荷をかけ続けると症状が悪化し、やがて安静にしていても痛むようになります。

診断は症状や身体診察の結果に基づいて行います。手のひらを下に向けて腕をテーブルに載せ、その手に抵抗をかけた状態で手首を反らすと、ひじの外側が痛みます。

治療

ひじの外側を冷却し、痛みが生じる動作を控えます。ジョギングやサイクリングなど、手首を反らす筋肉をあまり使わない運動であれば、体力を維持するための代わりの運動として行うことができます。痛みが和らいできたら、ひじと手首の柔軟運動と強化運動を始めることができます。テニス肘用サポーターの使用(通常は数週間)が有益です。上腕骨外側上顆炎の痛みが強い場合は、医療従事者がひじの外側にコルチコステロイド薬を注射する場合があります。手術が必要になることはまれです。

上腕骨内側上顆炎

上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)は、手首を手のひらの向きに曲げる腱の炎症で、ひじや前腕の内側に痛みが生じます。

  • 多くの場合、手首を手のひらの向きに繰り返し強く曲げる活動が原因で起こります。

  • 安静、冷却、鎮痛薬は痛みの緩和に役立ちます。

  • 痛みが治まったら、再発予防に役立つストレッチや強化運動を行います。

この外傷は、抵抗がかかる状態で手首を何度も手のひら側に曲げることによって起こります。このような力が生じる動作には、テニスで強いサーブを打つ、オーバーハンドサーブやトップスピンサーブをする、濡れて重くなったボールを打つ、ラケットが重すぎる、グリップが細すぎる、ガットの張りが強すぎるなどのケースや、その他にも野球の投球、やり投げなどが挙げられます。また、ゴルフでボールの打ち方が悪い場合にもこの炎症が起きるため、ゴルフ肘という名前がついています。この外傷は「トップからたたく」ときによく起こり、つまり右利きのゴルファーの場合、スイングするときに左腕と体を使ってクラブを引っぱるのではなく、基本的に右腕で強引に振り下ろしてしまい、それによって右ひじの屈筋に大きな負荷がかかってけがをします。レンガ積み、金槌の使用、タイピングなどの運動以外の動作が、上腕骨内側上顆炎の原因になることもあります。

ひじと前腕の内側に痛みを感じます。手首を手のひらの向きに曲げると痛みが増します。

診断

診断は症状や診察結果に基づいて行われます。診察では、患者はいすに座り、負傷した腕をテーブルに載せて手のひらを上に向けます。医師は患者の手首を上から押さえ、患者に手首から先を上げるよう指示します。上腕骨内側上顆炎のある人はひじの内側に痛みを感じます。

治療

まずは、手首を手のひら側に曲げて痛みが生じる活動を控えます。痛みのある部位の冷却や非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は皮膚の痛みを和らげるのに役立ちます。痛みが少なくなったら、手首と肩の筋肉を強化する運動プログラムを開始します。手術が必要となることはまれです。

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