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老化が加速する病気

執筆者: Richard W. Besdine, MD, Professor of Medicine, Greer Professor of Geriatric Medicine, and Director, Division of Geriatrics and Palliative Medicine (Medicine) and of the Center for Gerontology and Healthcare Research, The Warren Alpert Medical School of Brown University

特定の病気は老化と同じ影響をもたらします。老化の原因を解明するために、そうした病気で何が起きているかを調べる研究が行われています。たとえば、そのような病気の患者に欠損している遺伝子を特定し、高齢者の遺伝子と比較します。

早老症候群

早老症候群はまれな病気で、早期老化を引き起こし、平均余命が短くなります。

早老症候群では、老化過程が著しく加速されます。この病気にかかった小児では、禿頭(とくとう)、曲がった腰、乾いて弾力がなくしわのよった皮膚など、老人のもつ外見的特徴のすべてが発現します。しかし、通常の老化と異なり、卵巣と精巣は機能せず不妊になります。女性では月経がありません。この病気の子供は異常に低身長です。したがって早老症候群は、急速な老化の正確なモデルとはいえません。

早老症候群にはいくつかの種類があります。ハッチンソン・ギルフォード症候群およびウェルナー症候群では、脳卒中が起こらない限り、中枢神経系と日常生活を行う多くの能力にほとんど影響がありません。

ハッチンソン・ギルフォード症候群(早老症)

この症候群は幼児期に始まります。遺伝的な異常が原因ですが、通常は遺伝しません。すなわち、遺伝子異常(突然変異)が自然に起こります。弾力がなくしわのよった皮膚、禿頭、その他の通常は加齢に関連する問題(心臓、腎臓、肺の疾患、骨粗しょう症など)を引き起こします。体が正常に成長せず、頭に比べ異常に小さい外観になります。ほとんどの小児は10代で死亡します。その原因は、通常は心臓発作または脳卒中です。この状態を元に戻す有効な治療法はありませんが、高齢者と同様に合併症の治療が可能です。

ウェルナー症候群

この遺伝性症候群は青年期や成人期の初期に発症します。弾力がなくしわのよった皮膚、禿頭、アテローム動脈硬化、白内障、糖尿病、骨粗しょう症、白内障、筋肉の消耗、癌(他の人ではまれなタイプを含む)など、加齢に関連する問題を引き起こします。

ダウン症候群

ダウン症候群は早老症候群よりはるかに多くみられます( ダウン症候群 (21トリソミー;トリソミーG)を参照)。この病気も、高齢者に典型的な問題を若年成人期に引き起こします:

  • グルコース不耐症

  • 血管障害

  • 脱毛

  • 骨の変性疾患

  • 若年死

早老症候群と異なり、ダウン症候群では著しい中枢神経系の障害がみられます。通常は精神遅滞を引き起こし、後にアルツハイマー病の症状が現れます( アルツハイマー病 : 症状を参照)。また、死後に解剖し脳の組織を顕微鏡で調べると、アルツハイマー病の人に起こるのと同種の変性が認められます。