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網膜色素変性症

執筆者: Sunir J. Garg, MD, FACS, Associate Professor of Ophthalmology;Physician, Thomas Jefferson University;The Retina Service of Wills Eye Hospital

網膜色素変性症はまれな進行性の網膜変性疾患であり、やがて中等度から重度の視力低下が起こります。

網膜色素変性症はしばしば遺伝性です。あるタイプの網膜色素変性症は優性遺伝で、片親からでも病因となる異常遺伝子を引き継ぐと発症します。別のタイプは劣性遺伝で、両方の親から異常遺伝子を引き継がない限り発症しません。X連鎖劣性遺伝型のものは、母親から異常遺伝子を引き継いだ男性に主に発症します。遺伝性の聴力障害を伴うこともあり、そのほとんどは男性です(アッシャー症候群)。

網膜にある視細胞(光を感じる細胞)のうち、薄暗いところでものを見る際に働く細胞(桿体)が徐々に変性していきます。そのため薄暗いところではものが見えにくくなります。小児期早期に最初の症状が現れることが多く、長い期間を経て周辺視野が徐々に見えなくなっていきます。病気が後期段階に至ると、典型的には視野の中央部の狭い部分しか見えなくなりますが、周辺視野が部分的に残っていることもあります(トンネル視)。

検眼鏡で網膜を観察したときの特徴的な変化が、診断の手がかりになります。光に対する網膜の電気的反応を測定する網膜電図検査なども、診断を確定するのに役立ちます。

できれば、遺伝様式を決定するために、家族も診察すべきです。この病気が他の家族にも存在する場合は、子供を持つ前に、遺伝相談を考えるべきです。

従来の治療で、網膜の損傷を回復させる方法はありません。進行を遅らせようとする試みの中で、ビタミンAを推奨する医師もいます。現在、遺伝子治療や網膜に栄養を与える化合物を作る細胞移植が研究されています。