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Larry Johnson医師

ビタミン類にとっての正しい役割を確立する:患者への最善の対処法-解説

2017/08/31 Larry E. Johnson, MD, Associate Professor of Geriatrics, Reynolds Institute on Aging, UAMS College of Medicine

ビタミンDは太陽にその瞬間があるようだ。ビタミンD-3の値を調べる臨床検査を要求する患者数の急増を、医師は最近目撃したかもしれない。メディケアで5番目に多い検査 であり、2000~2010年にその頻度は 83倍 に増加した。

ビタミンDに関する世間の関心の増大が、疑う余地なく、うつ病や上気道感染のリスク減少などの利益を喧伝する無数のメディアによる物語によって引き起こされている。この研究の多くは誤解され、あるいは結論に達していないが、ビタミンDサプリメントに対する需要はほとんど効果を示していない。

数年間仕事をしている医師にとって、このすべては身近に感じるかもしれない。これまでブームになったビタミン類はいくつかあるが、これはLinus Pauling氏のビタミンCに関する事実に基づかない主張からはじまった。1990年代には初期の報告で男性の前立腺癌を予防できる可能性が示唆され、同じようにビタミンEの過剰な宣伝が行われた。実際、セレニウムおよびビタミンEによるがん予防試験(Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial)で、ビタミンEサプリメントを摂取した被験者において前立腺癌リスクの統計的に有意でない増加が示された。

今日では、ビタミンDが同様の流行に乗っており、生活習慣を大きく変えることなくよりよい健康が得られる簡単な方法として、売り出されている。患者は栄養士や食事の専門家にビタミン摂取に関する質問を投げ掛けるかもしれないが、家庭医や特定の専門家もまた、サプリメント使用の利益や否定的側面を話し合う準備や短気な患者の期待への準備を整えておくべきである。—’

治療の配慮

医学研究科(Institute of Medicine)により推奨される栄養所要量 (RDA)は、害を及ぼす可能性のあるビタミン量の摂取を防ぐために医師が患者と共有できる、偏りのないガイドラインとして最善の情報源である。特にビタミン類を高用量で摂取する場合、特定の薬剤と相互作用がある可能性に留意することも重要である。例えば、患者がワルファリンなどの抗凝固薬も服用している場合、ビタミンEは出血の原因となることがある。

特定の疾患や食習慣のあるその他の患者は、特定のビタミン類について、RDAに達するため食事を補う必要がある可能性が高い。例えば、完全菜食主義者(ヴィーガン)や乳糖不耐症の人は、カルシウムやビタミンD、ビタミンB12サプリメントが有益な可能性が高い。70歳を超える人も、RDAの800 IUを達成するには、食事にビタミンDを補う必要があるかもしれない。短腸症候群炎症性腸疾患の患者は、一般的に、疾患や食事に応じてマルチビタミン剤が必要である。肥満手術を受けた患者も追加のビタミン類を摂取する必要がある場合があり、RDAを長期的に満たすことは、外科医や栄養士ではなく、プライマリケア医の責任となる。最後に、アルコール症の患者もマルチビタミン剤が有益かもしれない。

マルチビタミン剤:考えられる危険性

きちんと食事を摂っている全般的に健康な人には、日常的なマルチビタミン剤は通常不要である。しかし、多くの患者はそれでもなお尋ねるだろう、それでどんな危険があるのかと。シンプルなマルチビタミン剤にはほとんど悪影響ないが、長期的な利益がほとんどないことを指摘する研究も増えている。

代わりに、健康的な食事や運動、適度な飲酒、喫煙をしないことなどの生活要因を、医師は指摘すべきである。—これらの生活習慣の変化は、毎日マルチビタミン剤を飲むよりも、はるかに大きな影響を人の健康と活力に与える。

患者に同じ考えを持たせる

健康の万能薬として販売されている製品から患者の焦点を逸らすよう説得することは、大変難しい。ビタミン剤は14億ドル規模の産業であり、この産業は大抵の場合、医師にはその有力な利益に関心や知識がないと患者に伝えている。説得して止めさせられることを恐れて、患者は医師にサプリメントを摂取していることを伝えることさえしないかもしれない。

もちろん、処方されていようといまいと、患者が服用しているものはすべて、医師に知らせなければならない。したがって、ビタミン剤を検討する患者の状態やモチベーションについて、話し合いを促すことが重要である。ビタミン類にかかる月々の費用と長期的な健康を改善するその他の活動の費用の比較に焦点を当てることは、効果的である場合が多い。

こうした会話を15分の診察に詰め込むのは難しいし、もっとも効果的に販売されている治療薬の多くが実際に効果をもたらさないかもしれないことを、患者に教えることは難しい場合がある。結局のところ、患者のビタミン値とサプリメントへの関心は、健康的な選択をし、長期のアウトカムを改善することについての関心を明らかにしている。しかし、大部分の患者にとって、健康的な生活を送るよう促すことが、より良いアプローチである。さらなる情報について、医師はビタミン類に関するconsumer chapter of the Manual に患者を紹介することができる。

翻訳: TransPerfect

Larry Johnson医師

ビタミン類にとっての正しい役割を確立する:患者への最善の対処法-解説

2017/08/31 Larry E. Johnson, MD, Associate Professor of Geriatrics, Reynolds Institute on Aging, UAMS College of Medicine

ビタミンDは太陽にその瞬間があるようだ。ビタミンD-3の値を調べる臨床検査を要求する患者数の急増を、医師は最近目撃したかもしれない。メディケアで5番目に多い検査 であり、2000~2010年にその頻度は 83倍 に増加した。

ビタミンDに関する世間の関心の増大が、疑う余地なく、うつ病や上気道感染のリスク減少などの利益を喧伝する無数のメディアによる物語によって引き起こされている。この研究の多くは誤解され、あるいは結論に達していないが、ビタミンDサプリメントに対する需要はほとんど効果を示していない。

数年間仕事をしている医師にとって、このすべては身近に感じるかもしれない。これまでブームになったビタミン類はいくつかあるが、これはLinus Pauling氏のビタミンCに関する事実に基づかない主張からはじまった。1990年代には初期の報告で男性の前立腺癌を予防できる可能性が示唆され、同じようにビタミンEの過剰な宣伝が行われた。実際、セレニウムおよびビタミンEによるがん予防試験(Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial)で、ビタミンEサプリメントを摂取した被験者において前立腺癌リスクの統計的に有意でない増加が示された。

今日では、ビタミンDが同様の流行に乗っており、生活習慣を大きく変えることなくよりよい健康が得られる簡単な方法として、売り出されている。患者は栄養士や食事の専門家にビタミン摂取に関する質問を投げ掛けるかもしれないが、家庭医や特定の専門家もまた、サプリメント使用の利益や否定的側面を話し合う準備や短気な患者の期待への準備を整えておくべきである。—’

治療の配慮

医学研究科(Institute of Medicine)により推奨される栄養所要量 (RDA)は、害を及ぼす可能性のあるビタミン量の摂取を防ぐために医師が患者と共有できる、偏りのないガイドラインとして最善の情報源である。特にビタミン類を高用量で摂取する場合、特定の薬剤と相互作用がある可能性に留意することも重要である。例えば、患者がワルファリンなどの抗凝固薬も服用している場合、ビタミンEは出血の原因となることがある。

特定の疾患や食習慣のあるその他の患者は、特定のビタミン類について、RDAに達するため食事を補う必要がある可能性が高い。例えば、完全菜食主義者(ヴィーガン)や乳糖不耐症の人は、カルシウムやビタミンD、ビタミンB12サプリメントが有益な可能性が高い。70歳を超える人も、RDAの800 IUを達成するには、食事にビタミンDを補う必要があるかもしれない。短腸症候群炎症性腸疾患の患者は、一般的に、疾患や食事に応じてマルチビタミン剤が必要である。肥満手術を受けた患者も追加のビタミン類を摂取する必要がある場合があり、RDAを長期的に満たすことは、外科医や栄養士ではなく、プライマリケア医の責任となる。最後に、アルコール症の患者もマルチビタミン剤が有益かもしれない。

マルチビタミン剤:考えられる危険性

きちんと食事を摂っている全般的に健康な人には、日常的なマルチビタミン剤は通常不要である。しかし、多くの患者はそれでもなお尋ねるだろう、それでどんな危険があるのかと。シンプルなマルチビタミン剤にはほとんど悪影響ないが、長期的な利益がほとんどないことを指摘する研究も増えている。

代わりに、健康的な食事や運動、適度な飲酒、喫煙をしないことなどの生活要因を、医師は指摘すべきである。—これらの生活習慣の変化は、毎日マルチビタミン剤を飲むよりも、はるかに大きな影響を人の健康と活力に与える。

患者に同じ考えを持たせる

健康の万能薬として販売されている製品から患者の焦点を逸らすよう説得することは、大変難しい。ビタミン剤は14億ドル規模の産業であり、この産業は大抵の場合、医師にはその有力な利益に関心や知識がないと患者に伝えている。説得して止めさせられることを恐れて、患者は医師にサプリメントを摂取していることを伝えることさえしないかもしれない。

もちろん、処方されていようといまいと、患者が服用しているものはすべて、医師に知らせなければならない。したがって、ビタミン剤を検討する患者の状態やモチベーションについて、話し合いを促すことが重要である。ビタミン類にかかる月々の費用と長期的な健康を改善するその他の活動の費用の比較に焦点を当てることは、効果的である場合が多い。

こうした会話を15分の診察に詰め込むのは難しいし、もっとも効果的に販売されている治療薬の多くが実際に効果をもたらさないかもしれないことを、患者に教えることは難しい場合がある。結局のところ、患者のビタミン値とサプリメントへの関心は、健康的な選択をし、長期のアウトカムを改善することについての関心を明らかにしている。しかし、大部分の患者にとって、健康的な生活を送るよう促すことが、より良いアプローチである。さらなる情報について、医師はビタミン類に関するconsumer chapter of the Manual に患者を紹介することができる。

翻訳: TransPerfect